埼玉県立がんセンター > 診察関連部門・診察科のご案内 > 診療科のご案内 > リハビリテーション科
ここから本文です。
掲載日:2025年10月28日
1)検診の目的:がん治療を継続するために、骨・筋肉・歩行機能を評価し、転倒や骨折を予防すること
2)対象者:当院でがん治療中または経過観察中の患者さん
3)検診のポイント:
1)骨密度検査(DEXA法):骨粗鬆症のリスクを評価
2)体組成検査(筋肉量・脂肪量の測定):筋肉量や体脂肪率を測定し、運動機能の低下をチェック
3)歩行機能解析:歩き方やバランスを評価し、転倒リスクを分析
4)ロコモ度テスト:運動機能の簡易評価を実施
1) 受付・問診:日常生活や運動器についてのヒアリング
2) 各種検査:骨密度、筋肉量、歩行機能を測定
3) 結果の説明・アドバイス
※予約における注意点
5. よくある質問(FAQ)
| Q. どのくらいの時間がかかりますか? | → 約1時間程度 | 
| Q. どんな服装で行けばいいですか? | → 動きやすい服装でお越しください | 
| Q. 結果はすぐに分かりますか? | → 当日、医師やスタッフが分かりやすく説明します | 
| Q. どのような人に特におすすめですか? | → がん治療の影響による骨粗鬆症や運動機能の低下が心配な方 | 
1981年以来、がんは日本人の死亡原因の第一位となっており、高齢化社会といわれる現在、患者数は年々増加傾向にあります。その一方、早期診断・早期治療などにより、がんの死亡率は減少傾向にあることも事実です。そのため、がんの直接的影響や手術・化学療法・放射線治療などにより、身体に障害が出現した場合に運動機能改善・日常生活動作の維持・拡大を目的としたリハビリテーションを行っています。
 がんのリハビリテーションは、大きく分けて、予防期・回復期・維持期・緩和期の4時期に分類されます。予防期は、がんの診断後早期から機能障害の予防を目的に行われます。回復期では、手術後の筋力低下や歩行能力障害のある患者さんに対し、最大限の機能回復を図る時期です。維持期は、がんが進行し患者さんの運動能力を維持するために、杖・車椅子など道具を使用して日常生活を円滑に行えるように練習をします。緩和期は、末期がんの患者さんに対して、その要望を尊重しながら、身体的・精神的・社会的に、より質の高い生活が送れるように援助します。
 リハビリテーション室では、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による質の高いリハビリテーションを日々実践しています。
●患者サポートセンターとの連携
患者サポートセンターではリハビリの必要性を判断するためにスクリーニング実施しています。リハビリが必要だと判断された患者に対し体力測定やin-bodyを使用した体組成測定、自主トレーニングの指導を行い、入院や治療により体力が低下しないようにサポートしています。
●がんロコモ回診
がん自体あるいはがんの治療によって、骨・関節・筋肉・神経などの運動器の障害が起きて移動機能が低下した状態のことをがんロコモといいます。
当院では整形外科医・理学療法士・看護師からなる運動器ケアチームにて定例運動器ケアとして月2回のがんロコモ回診を行っています。骨転移に対する専門的介入の他、骨転移以外の四肢・関節の痛みも対象としています。また、治療に伴って生ずる体力・筋力や移動能力の低下が起きにくいように、多職種で協働し早期のがんロコモ発見と予防的なリハビリ介入を実施しています。
リハビリテーション部門では以下の施設基準を取得しています。
①がん患者リハビリテーション
②運動器リハビリテーションⅠ
③脳血管リハビリテーションⅢ
④呼吸器リハビリテーションⅠ
⑤廃用症候群リハビリテーションⅢ
| 
 | 外来新患数 | 入院新患数 | 合計 | ||||||
| 診療科 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 
| 血液内科 | 0 | 4 | 2 | 109 | 117 | 259 | 109 | 121 | 261 | 
| 乳腺腫瘍内科 | 0 | 0 | 0 | 13 | 19 | 32 | 13 | 19 | 32 | 
| 呼吸器内科 | 3 | 3 | 2 | 75 | 83 | 98 | 78 | 86 | 100 | 
| 消化器内科 | 2 | 1 | 3 | 98 | 77 | 114 | 100 | 78 | 117 | 
| 消化器外科 | 73 | 75 | 21 | 159 | 161 | 248 | 232 | 236 | 269 | 
| 胸部外科 | 5 | 6 | 2 | 22 | 31 | 59 | 27 | 37 | 61 | 
| 脳神経外科 | 6 | 3 | 3 | 121 | 160 | 226 | 127 | 163 | 229 | 
| 婦人科 | 1 | 1 | 3 | 31 | 45 | 58 | 32 | 46 | 61 | 
| 頭頸部外科 | 17 | 18 | 6 | 73 | 105 | 141 | 90 | 123 | 147 | 
| 泌尿器科 | 9 | 11 | 4 | 65 | 58 | 69 | 74 | 69 | 73 | 
| 整形外科 | 48 | 30 | 32 | 188 | 151 | 223 | 236 | 181 | 255 | 
| 形成外科 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 2 | 0 | 2 | 
| 皮膚科 | 0 | 3 | 1 | 2 | 1 | 6 | 2 | 4 | 7 | 
| 口腔外科 | 30 | 42 | 8 | 58 | 64 | 93 | 88 | 106 | 101 | 
| 乳腺外科 | 6 | 14 | 20 | 0 | 28 | 79 | 6 | 42 | 99 | 
| 放射線科 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 
| 緩和ケア科 | 1 | 1 | 2 | 66 | 78 | 58 | 67 | 79 | 60 | 
| 循環器科 | 2 | 2 | 1 | 17 | 5 | 11 | 19 | 7 | 12 | 
| 総合内科 | 0 | 0 | 0 | 7 | 2 | 1 | 7 | 2 | 1 | 
| 合計 | 204 | 214 | 110 | 1106 | 1185 | 1777 | 1310 | 1399 | 1887 | 

| 診療科目 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 
| リハビリテーション科 | 小柳 広高 | リハビリ | リハビリ/ がん骨粗鬆症外来 初 | 小柳 広高 | ①③がんロコモ検診 | 
| リハビリ/がん骨粗鬆症外来 | リハビリ/ がん骨粗鬆症外来 再 | リハビリ/ がん骨粗鬆症外来 | 
 科長兼診療部長、外来統括部長/平成12年信州大学卒 東京医科歯科大学大学院卒
科長兼診療部長、外来統括部長/平成12年信州大学卒 東京医科歯科大学大学院卒
| 専門 | がんリハビリテーション | |
|---|---|---|
| 資格等 | 医学博士(東京医科歯科大学) 2018-9年東京医科歯科大学(現 東京科学大学)整形外科教室会議長 日本骨粗鬆症学会 認定医 日本リハビリテーション医学会認定臨床医 | |
| 所属学会・研究会 | 日本整形外科学会 | 関東整形災害外科学会 日本サルコーマ治療研究学会 骨軟部肉腫外科研究会 日本骨転移研究会 埼玉骨軟部腫瘍研究会 埼玉県央がんロコモネットワーク研究会 国際がんサポーティブケア学会(MASCC) | 
| 職種 | 人数 | 認定資格等 | 
|---|---|---|
| 理学療法士 | 6名 | 登録理学療法士(3名) がんのリハビリテーション研修修了者(9名) 緩和ケア研修会修了者(3名) 3学会合同呼吸療法認定士(2名) リンパ浮腫セラピスト指定講習会修了者(1名) 医療クオリティ マネジャー(1名) サルコペニア・フレイル指導士(1名) | 
| 作業療法士 | 1名 | |
| 言語聴覚士 | 1名、非常勤職員1名 | 

リハビリテーションスタッフ

リハビリ室

マシントレーニング器具

ADLシュミレーター

言語聴覚療法室と評価物品