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掲載日:2025年1月9日
内視鏡科は、消化管(食道・胃・十二指腸・大腸)と頭頚部(中咽頭・下咽頭)のがんの内視鏡診断・治療を担当しています。進行がんに対しては消化器内科が化学療法を担当しています。
我々は、下記に貢献することを目標としています。
良質ながん医療を提供するためには、各科の連携が非常に重要と考えています。当科では、消化器内科、消化器外科、頭頚部外科、放射線科など複数の領域の専門家と密に連携して診療を進めています。
また、より良い新しい医療を創るため、臨床研究や研究開発にも積極的に取り組んでいます。
~精度の高い検査を目指します~
治療前には、拡大内視鏡や特殊光内視鏡を用いて、精密な内視鏡検査を行っています。また超音波内視鏡で治療方針決定のための評価を行っています。
治療後のフォローの内視鏡検査もしっかりと対応しています。がん診療では、別の部位に新たながんができることや、別の臓器にがんができることは決して珍しいことではありません。早期発見・早期治療できるよう内視鏡のスペシャリストが担当いたします。
~患者さんの希望を考慮し、麻酔で苦痛を軽減します~
当科では必要に応じて麻酔薬(鎮静薬)を使用して、検査・治療を行うようにしています。処置後は麻酔から完全に覚めるまでの間、リカバリールームで30分から1時間程度お休みいただきます。
→ 内視鏡検査と検査前の注意事項について
~早期がんに対して、内視鏡的治療を積極的に行っています~
近年、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の普及によって、従来外科手術を受けて臓器を摘出されていた大型の早期がんに対しても、完全にがんを切除し臓器温存することが出来るようになりました。
内視鏡治療の適応については、最新のがん診療ガイドラインやエビデンスを踏まえて判断しています。がん治療は根治性が重要ですので、必要に応じて内視鏡治療ではなく外科手術も提案いたします。
【ESD困難症例】
当院は、埼玉県のがん診療連携拠点として、内視鏡治療の困難例も積極的に受け入れています。大きな病変や瘢痕病変だけでなく、放射線治療後の食道癌(遺残病変/再発病変/異時病変)、残胃癌、ESD後の遺残病変、食道狭窄を有する食道癌・胃癌症例(細径内視鏡治療)などにも対応しています。是非、ご相談ください。
胃の巨大病変に対するESD
がんに対する診断・治療 |
頭頚部がん |
拡大内視鏡・特殊光を用いた早期診断・範囲診断 内視鏡的咽喉頭手術(ELPS) |
食道がん |
拡大内視鏡・特殊光を用いた早期診断・範囲診断 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、放射線後salvage ESD |
胃がん |
拡大内視鏡・特殊光を用いた早期診断・範囲診断 ESD |
大腸 がん/腺腫 |
拡大内視鏡・特殊光を用いた早期診断・範囲診断 ESD、内視鏡的粘膜切除術(EMR)、ポリペクトミー |
十二指腸 がん/腺腫 |
EMR、ESD、腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS) |
GIST(食道・胃) |
EUS-FNA 腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS) |
症状改善、緩和的な内視鏡処置 |
・ステント留置術(食道・胃十二指腸・大腸) ・内視鏡的胃瘻造設、内視鏡的腸瘻造設(予防的、緩和的) ・食道狭窄拡張術(術後/放射線治療後/内視鏡治療後) など |
→胃ESD
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
|
上部内視鏡検査 |
4,519 |
4,572 |
4,035 |
3,862 |
4,017 |
4,370 |
下部内視鏡検査 |
1,838 |
1,805 |
1,649 |
1,703 |
1,987 |
2,201 |
大腸ポリペクトミー/EMR |
681 |
629 |
548 |
652 |
862 |
1,173 |
中下咽頭ELPS/ESD* |
13 |
6 |
4 |
9 |
19 |
25 |
食道ESD |
78 |
78 |
68 |
47 |
93 |
123 |
胃ESD |
77 |
98 |
82 |
70 |
109 |
131 |
十二指腸EMR/ESD |
3 |
6 |
5 |
6 |
6 |
7 |
大腸ESD |
11 |
16 |
16 |
13 |
45 |
95 |
食道拡張術 |
126 |
65 |
54 |
68 |
128 |
105 |
胃瘻造設術 |
2 |
4 |
4 |
7 |
16 |
27 |
*中下咽頭ELPS/ESD:頭頚部外科と合同治療。ELPSは主として頭頚部外科で実施。
内視鏡検査では、がんを疑うが病理診断が確定しないケースや、がんではないと思われるが違和感が残るケースなど経験します。当科へのご紹介は、がんの診断がついていない段階でも全く問題はございません。慎重に、検査・フォローをいたします。遠慮なくご紹介、ご相談下さい。
インターネットを利用した診療・検査予約システム「C@RNA Connect (カルナコネクト)」
現在当院では利便性を図る目的で、医療機関を対象とするインターネットを使用した診察の予約を受けるシステム「C@RNAConnect(カルナコネクト)」を導入し24時間365日、外来診察(初診)予約受付が可能となっております。
利用にあたっては事前登録が必要なりますので、下記リンクよりお申し込み頂き、ぜひご活用下さい。
→ C@RNA Connect (カルナコネクト)
内視鏡科 |
月曜日 |
火曜日 |
水曜日 |
木曜日 |
金曜日 |
午前:再診 |
古江 |
- |
三井 |
笹部 |
依田 |
午後:新患/検診 |
古江 |
- |
三井 |
笹部 |
依田 |
内視鏡科科長兼診療部長/平成15年 札幌医大卒
患者様へのメッセージ
「内視鏡を通じて、皆様に最善のがん医療を提供したいと考えています。病状や検査・治療などで、分からないこともあるかと思います。遠慮されず、お気軽にご相談下さい。」
専門 |
消化管内視鏡 |
---|
医長/平成23年 北里大学医学部卒
患者様へのメッセージ
「消化管癌、頭頸部癌の内視鏡診断、治療を主に行っております。患者さん1人1人に寄り添った診療を心がけております。」
専門 |
食道がん、胃がん、咽頭がんの内視鏡診断および治療 |
---|---|
資格 |
日本内科学会認定医 |
医長/平成26年 昭和大学医学部卒
患者様へのメッセージ
「内視鏡による診断・治療を専門にしています。皆様一人ひとりのご病気・思いを真摯に受け止め、最善な医療を提供できるように心がけております。些細な悩み事・心配事でも構いませんので、お気軽にご相談ください。」
専門 |
消化管内視鏡 |
---|---|
資格 |
日本内科学会認定内科医 |
医長/平成26年 千葉大学医学部卒
患者様へのメッセージ
「患者様にとってより苦痛が少ない検査、そして一人一人の患者様にとってより良い治療が提供できるように努めて参ります。不安な事などありましたら、お気軽にご相談ください。」
専門 |
消化管内視鏡 |
---|---|
資格 |
日本内科学会認定内科医 日本消化器病学会専門医 日本消化器内視鏡学会専門医 |
リンクをご覧ください。
〇2024/09/14(土)当院内視鏡室にて、『ESDハンズオンセミナーin埼玉県立がんセンター』を開催いたしました。
本セミナーは若手の内視鏡医を対象としたもので、今回で2回目の開催になります。当院内視鏡科医師が開発に関わったトレーニングモデルG-Masterを使用し、実践に役立つトレーニングを行いました。埼玉県内から2名、県外から3名の先生にご参加いたき、盛況のうちに終了しました。
ご協力いただいたオリンパスマーケティング株式会社並びにKOTOBUKI Medical 株式会社の方々、誠にありがとうございました。
今後も埼玉県のがん医療の向上に寄与できるよう、努めてまいります。
埼玉県立がんセンター 内視鏡科
レジデント募集について: https://www.saitama-pho.jp/saitama-cc/saiyo/resident.html
がん内視鏡診断・治療に特化した診療を一緒に勉強しませんか?
内視鏡科では、消化管がんの内視鏡治療・診断のスペシャリストを目指す医師を募集しています。市中病院での一般消化器内科は多臓器を扱い、手技系から内科的な治療、急性腹症から炎症性腸疾患、がんまでと幅広い診療が行える魅力がある一方で、ある一分野に特化した診療を行うことが難しい領域でもあると思います。
当院は県のがん診療拠点として多くのがん患者さんを受け入れており、集中的にがんの内視鏡診療を学ぶことが可能です。
がん内視鏡診断・治療を専門的に一定期間勉強したい、将来的に内視鏡診療を専門にしていきたい、緊急に振り回されずもっと落ち着いて専門的な診療がしたい、など動機は様々だと思いますが、がん内視鏡診療を勉強したいという思いのある先生がいれば、ぜひ私達と一緒に仕事をしましょう。
当科は、臨床だけでなく、臨床研究や研究開発にも注力しています。ご興味を持たれた方は、是非ご連絡下さい。
内視鏡科科長 依田雄介
E-mail: yoda.yusuke@saitama-pho.jp
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