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掲載日:2025年7月3日
「緩和ケア」とは、病気を抱える患者さんやそのご家族が体験する様々な身体や心のつらさを和らげ、より豊かな生活を送れるよう支えていくことです。
入院・外来・在宅、いつでも・どこでも緩和ケアを受けていただけるよう体制を整えるのが、緩和ケアセンターの役割です。
がんの痛み(がん疼痛)の治療は、世界保健機関(WHO)のがん疼痛緩和ガイドラインによる薬物療法を基本として実施されています。この方法では、医療用麻薬をはじめとする鎮痛効果のある薬物を使用して、鎮痛効果と副作用のバランスをみながら投与量を調整することが推奨されており、多くのがん疼痛の緩和が可能となっています。しかし、がんの痛みを抱える10~30%の患者さんでは、薬物療法のみでは十分な効果が得られない、ないしはその副作用で十分な投与量を使用できないことから、痛みの緩和が不十分であることが課題となっています。神経ブロックはインターベンショナル治療(侵襲的治療法)の代表的な治療法であり、薬物療法のみではコントロールが困難ながん疼痛を緩和できる可能性があります。神経ブロックにはさまざまな種類があり、痛みの原因や部位に応じて幅広い適応があります。
当緩和ケアセンターでは、麻酔科と緩和ケア科の診療のもと、薬物療法での疼痛緩和が困難ながん患者さんで適応がある方に対して神経ブロックを行っています。神経ブロックは、針を刺す、カテーテルを挿入するなどの処置を行うことから、感染症や出血傾向がある場合は適応がありません。また、神経ブロックの種類によってさまざまな合併症の可能性があることから、患者さんごとに神経ブロックを実施する利点、欠点を十分検討して適応を決定し、患者さん、ご家族と相談、同意のもとで実施しています。
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