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掲載日:2024年9月20日
耳鼻咽喉科のご紹介
受診時のお願い
埼玉県立小児医療センター・耳鼻咽喉科では主に4つの分野を柱に、
適宜、言語聴覚士(ST)や認定看護師と共に評価や指導を行い診療にあたります。
1.難聴(診断・精査・治療)
2.手術(耳、鼻、口腔、咽頭、喉頭、頸部の各領域)
3.在宅気管切開
4.いびき・睡眠時無呼吸の精査・診断・治療
5.その他(言語、喉頭評価等)
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耳鼻咽喉科診察室:診察室3室、診察ユニット、外来手術用顕微鏡(Leica2台、Zeiss1台)、電動昇降式診察ベッド3台、内視鏡3台が設置。
聴力検査室:聴力検査室3室(乳幼児対象2室、小児対象1室)、補聴器外来室1室、鼓膜麻酔室1室
産科での新生児聴覚スクリーニングで要再検となった児の精密聴力検査実施機関に指定されております。
初診日にABR検査(睡眠下)施行及び結果説明を試みる早期対応については、全国的にも珍しく当科ならではの特徴です。
外来は耳鼻咽喉科「1歳未満難聴」の予約をお取りください。(1日3名までを対象としております。)
(★)
8時30分に耳鼻咽喉科を受診いただき、9時00分頃(睡眠下)ABR検査を開始しますのでミルク等のお時間にお気を付けください。
8時30分頃、空腹で泣いている状態にあると比較的ABR検査中は深く眠りやすくなります。
深い眠りが必要なため赤ちゃん用の眠剤(シロップ)を使用することが多いですが、それでも入眠できない赤ちゃんもしばしばおります。
お昼までに検査できた場合は、当日中に結果を説明いたします。できなかった場合は、再予約いただき後日検査いたします。
<2023年1月から12月までの件数>
(生理検査)
検査名 |
件数 |
---|---|
ABR | 491件 |
ASSR | 33件(故障の時期あり) |
OAE | 389件 |
<2023年1月から12月までの件数>
(言語聴覚士(ST))
検査名 |
件数 |
---|---|
標準純音聴力検査 | 728件 |
遊戯聴力検査 (Play,Peep Show,COR,BOA) |
2,285件 |
ティンパノメトリー | 289件 |
補聴器適合検査 | 794件 |
早期発見、難聴精査、補聴器装用、療育開始が重要とされ、1-3-6ルール(最近では1-2-3-)で、
生後1か月以内に難聴確定、3ヶ月以内に補聴器装用開始、6ヶ月以内に療育機関へとつなげることで言語能力の獲得が有効とされます。
先天性サイトメガロウイルス(CMV)感染症が原因による難聴は感染免疫科と連携し精査が可能となり聴力改善の可能性が高まりました。
また、遺伝子検査についても遺伝科と連携して適宜行っております。
難聴診断で難渋するANSD(Auditory Neuropathy Spectrum Disorder)、AN(Auditory Nerve Disease)など
特殊な難聴児に対しても専門とし、早期診断・治療へすすめます。
1歳未満の両側約70dB以上の感音難聴が判明した場合は、難聴ベビー外来で対応し、難聴原因精査、聴覚管理、補聴器調整、
その後の療育への橋渡し的な存在として連携をとります。
チーム医療(耳鼻科、各診療科、言語聴覚士(ST)、看護師、社会福祉士、保健師、難聴児を持つボランティア)での対応、
また、長年好評である楽器を使った音楽療法や、親への講義を行っております。
医療の進歩と共に新生児の救命率も高くなり、年々気管切開の患者数は増加傾向にあります。
認定看護師と共に情報共有を行い、ご家族及び療養機関、就学先小学校等の連携を重視したサポート体制で診療にあたっております。
扁桃、アデノイドの大きさのみではなく、airwayとなる鼻から喉頭レベルの評価を重視しております。
慢性の咳(喘息など)や慢性鼻炎の治療は積極的に治療を行った上でアプノモニターでの精査などの上、治療を決定いたします。
必要がある児にはポリソムノグラフィー(入院)を実施し、客観的評価を行い手術適応の判断をいたします。
近年はハイリスク児(3歳未満、合併症、頭蓋骨顔面形態異常等)の手術相談が増えており、
治療方法を検討し各関係科と協力して術後管理にあたっております。
特に重症タイプには手術後にC-PAP導入の必要性などを想定しながら治療をすすめております。
言語:ことばの発達遅延、ことばの数が少ない、発音が不明瞭、構音障害の場合、まず聴力が影響していないか適した聴力検査により評価し、
口腔内(舌小帯、口蓋裂、粘膜下口蓋裂など)鼻咽腔閉鎖不全の診察の後、言語聴覚士(ST)による評価・指導等を行います。
舌小帯短縮症に対しては、哺乳・摂食・構音に影響する場合は、舌小帯形成術(全麻下)を検討します。
喉頭・嚥下機能評価:喘鳴評価では喉頭ファイバー下にて鼻から喉頭レベルの観察。
またNICU及びGCUより哺乳障害を認める場合、嚥下認定看護師と共に評価・指導を行います。
年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|
手術件数 | 221 (外来手術を含む) |
240 (外来手術は含まない) |
262 (外来手術は含まない) |
273 (外来手術は含まない) |
手術内容 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|
鼓室形成術 | 20 | 21 | 27 | 22 |
試験的鼓室開放術 | 1 | 0 | 0 | 1 |
先天性耳瘻孔摘出術(両側) | 3 | 3 | 1 | 3 |
先天性耳瘻孔摘出術(片側) | 12 | 7 | 10 | 12 |
副耳切除術 | 4 | (両側)2 (片側)1 |
5 | 5 |
外耳道形成術 | 2 | 1 | 3 | 0 |
鼓膜チューブ留置術(全麻)(両側) | 40 | 71 | 63 | 75 |
鼓膜チューブ留置術(全麻)(片側) | 4 | 14 | 9 | 8 |
鼓膜チューブ留置術(外来、局所麻酔下) | 36 | 28 | 18 | 36 |
アブミ骨手術 | 0 | 0 | 1 | 0 |
外耳道異物摘出術 | 0 | 3 | 4 | 2 |
その他 | 4 | 7 | 7 | 8 |
合計 | 126 | 130 | 130 | 136 |
手術内容 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
2023年度 |
---|---|---|---|---|
上顎洞後鼻孔ポリープ切除術 | 2 | 2 | 0 | 0 |
内視鏡下鼻内副鼻腔手術 | 1 | 3 | (両側)1 (片側)3 |
0 |
鼻出血止血術 | 4 | 3 | 4 | 0 |
鼻中隔矯正術・下鼻甲介切除術 | 0 | 0 | 3 | 0 |
両側下鼻甲介切除術 | 1 | 0 | 0 | 1 |
両側後鼻孔閉鎖症手術 | 0 | 2 | 0 | 0 |
後鼻孔閉鎖症手術 | 0 | 0 | 3 | 1 |
鼻腔腫瘍切除術 | 0 | 0 | 0 | 2 |
汎副鼻腔根本術(内視鏡併用) | 0 | 0 | 0 | 2 |
鼻腔異物摘出術 | 0 | 0 | 0 | 2 |
その他 | 5 | 2 | 7 | 2 |
合計 | 13 | 12 | 21 | 10 |
手術内容 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|
両側口蓋扁桃摘出術&アデノイド切除術 | 22 | 40 | 32 | 57 |
両側口蓋扁桃摘出術 | 23 | 24 | 30 | 25 |
アデノイド切除術 | 7 | 8 | 9 | 7 |
舌小帯形成術 | 2 | 5 | 14 | 14 |
舌下腺摘出術 | (両側)1 (片側)1 |
0 | 2 | 0 |
舌根嚢胞切除術 | 0 | 3 | 0 | 0 |
直達喉頭鏡(検査を含む) | 4 | 0 | 4 | 4 |
咽後膿瘍切開排膿術 | 0 | 0 | 0 | 1 |
喉頭微細手術 | 2 | 2 | 0 | 0 |
下咽頭梨状窩瘻摘出術 | 0 | 1 | 0 | 0 |
気管孔肉芽切除術 | 4 | 2 | 0 | 2 |
気管切開孔閉鎖術 | 3 | 2 | 0 | 1 |
気管孔形成術 | 0 | 0 | 2 | 0 |
甲状腺右葉切術 | 0 | 1 | 0 | 0 |
顎下腺摘出術 | 1 | 0 | 1 | 0 |
耳下腺全摘術 | 1 | 0 | 0 | 0 |
頸部膿瘍切開排膿術 | 3 | 2 | 0 | 0 |
咽後膿瘍及び扁桃周囲膿瘍切開排膿術 | 0 | 0 | 3 | 0 |
生検 | 0 | 0 | 0 | 5 |
その他 | 8 | 8 | 14 | 11 |
合計 | 82 | 98 | 111 | 127 |
名前 |
浅沼 聡 |
---|---|
役職 |
科長兼部長 |
専門(得意分野) |
小児耳鼻咽喉科学 |
資格 |
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医 |
最終学歴 |
山形大学医学部卒 |
名前 |
安達 のどか |
---|---|
役職 |
医長 |
専門(得意分野) |
小児耳鼻咽喉科学 |
資格 |
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医、耳鼻咽喉科専門研修指導医 |
最終学歴 |
佐賀医科大学医学部卒 |
名前 | 今井 直子 |
---|---|
専門(得意分野) | 小児耳鼻咽喉科学 |
資格 | 日本耳鼻咽喉科学会認定専門医 |
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