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掲載日:2025年4月2日
2025年4月より「肺がん診療センター」を開設いたしました。
肺がん診療センターは、肺がんの診断から治療、さらにはリハビリテーションや緩和ケアに至るまで、専門的な医療を提供します。肺がん診療センターでは、患者さん一人ひとりの病状に応じた治療プランを作成し、最新の医療技術を活用して最善の結果を目指します。
以下、肺がん診療センターの役割、提供される治療法、専門スタッフの構成などについてご説明します。
肺がん診療センターは、患者が安心して治療を受けられるように、以下のような幅広い役割を担います。
肺がん診療センターでは、高度な画像診断技術(CT、MRI、PET-CTなど)や気管支鏡検査、組織生検を駆使して、がんの有無、進行度、種類を詳細に評価します。(PET-CT検査は他院にお願いしています)
専門医、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、管理栄養士、社会福祉士などが連携し、患者さん個々の病状に応じた治療計画を作成します。
肺がん診療センターでは、手術、放射線治療、化学療法、免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)、分子標的治療など、最新の治療法を組み合わせて最新の治療を提供します。
治療中や治療後の生活を支えるため、心理的なサポートや生活指導、社会的支援、治療と仕事の両立支援を行います。家族に対するケアや情報提供も重要な役割の一部です。患者サポートセンター、看護外来にて相談が可能です。
肺がん診療センターでは、以下のような治療法が提供されます。
肺がんが早期に発見された場合、手術による腫瘍の切除が主な治療法となります。代表的な術式には、部分切除術、区域切除術、肺葉切除術、肺全摘術があります。近年では、手術例の9割に低侵襲な胸腔鏡手術を実施しています。
放射線を用いてがん細胞を破壊する治療法です。特に、手術が困難な患者さんや進行・再発がんの患者さんに対して有効です。定位放射線治療(SBRT)や強度変調放射線治療(IMRT)などの高度な技術が利用されます。
抗がん剤を使用してがん細胞の増殖を抑制する治療法です。進行がんや転移性がんの患者さんに対して、他の治療法と組み合わせて実施されることが多いです。
患者自身の免疫システムを活性化させてがん細胞と戦う治療法です。近年注目されている「免疫チェックポイント阻害剤」は、肺がん治療において革新的な成果を挙げています。
遺伝子変異やがん細胞の特性に基づいて、特定の分子を標的とする治療法です。EGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子などを持つ肺がん患者さんに対して有効です。
肺がん診療センターでは、以下の専門スタッフがワンチームで治療を提供します。
肺がん診療センターを利用することで、以下の利点が得られます。
①主に外来で診断に必要な検査を行います。
採血、レントゲン、CT、気管支鏡検査(1泊2日の入院を要します)、PET-CTなど
②病気の進行度(ステージ1から4)に応じて治療法を決定します。
治療法は週1回行われる呼吸器カンファレス(呼吸器内科・外科、放射線科、病理診断科など)で検討します。
ステージ1、2および3の一部 | 手術(±薬物療法) | おもに胸腔鏡手術を行っています。
入院期間は7~10日程度です。 |
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ステージ3、4 | 薬物療法※(±放射線治療) | 治療は入院及び外来(外来化学療法室)で行います
(※抗癌剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬) |
肺がん診療センターは、患者さんに最善の治療を提供します。最新の技術や多職種連携による包括的なケアを通じて、患者さんの治療効果や生活の質の向上を目指します。
紹介状(診療情報提供書)、画像データが必要です。かかりつけの主治医にご相談ください。呼吸器内科または呼吸器外科の医師が診察を行います。診察にはお電話での予約が必要です。
予約専用電話番号 048-536-9911(月曜日~金曜日 8時30分~17時00分、翌日分の予約は16時00まで)
「肺がん診療センター」外来受診希望とお伝えください。
呼吸器外来受付
外来化学療法室
新館棟呼吸器病棟は感染症治療の観点からほぼ個室となっています。