がんセンターにおける薬剤の紛失について
がんセンターにおいて薬剤の紛失が発生しました。
患者さんご家族をはじめ、皆さまに御心配、御迷惑をおかけし大変申し訳ありません。
1 概要
(1)紛失確認日時:令和元年9月12日 木曜日 9時頃
(2)紛失した場所:薬剤部または手術室内
(3)紛失した薬剤:麻酔用筋弛緩剤「ロクロニウム臭化物静注液50mg/5.0ml『マルイシ』」1瓶
2 経緯
- 9月11日 水曜日 16時30分頃
薬剤師が受払簿にて翌日の必要数が80瓶であることを確認した上、個装箱を開封して中のアンプルベッド(※)を取り出し、合計16個のアンプルベッドを専用ケース内へ収納した。
(各アンプルベッドには、通常5瓶の筋弛緩剤が収納されているが、この時、確実に5瓶ずつ収納されていたかは確認していない。)
ケースは、帳簿とともに麻薬払い出し室へ持参し、室内の金庫へ収納した。
- 9月12日 木曜日 8時頃
薬剤師が麻薬払い出し室にて、ケースを金庫から取り出し、同日、8時25分~30分頃、看護師2名に渡した。
看護師2名が当日使用予定の筋弛緩剤をケースから取り出し、アンプルベッドが16個あることを確認した上でケースへ戻し、手術室へ運んだ。
(この時、各アンプルベッドに筋弛緩剤が確実に5瓶ずつ収納されていたかは確認していない。)
- 同日 9時頃
手術室で看護師からケースを受け取った手術室の看護師長が1瓶不足していることに気づき、搬送した看護師等に確認したが、見当たらなかった。
- 同日
薬剤師及び看護師が薬剤部内及び手術室内を捜索するが、未使用の瓶は発見できなかった。
- 9月13日 金曜日
捜索を継続するとともに、関係職員、清掃業者への聞き取り、廃棄物、洗濯物等の確認を行なった。
- 9月17日 火曜日
発見に至っておらず、本日、筋弛緩剤の紛失について、鴻巣保健所へ報告の上、上尾警察署に届け出を行なった。
※アンプルベッドとは
薬剤の瓶を個装箱の中で固定するための仕切り。本件薬剤の場合、一つの個装箱に2個入っており、1個のアンプルベッドに薬剤5瓶が収納されている。
3 原因
- 筋弛緩剤を取りそろえる際、1瓶がアンプルベッドから離脱して作業台の下にあるゴミ箱に入り、誤って廃棄された可能性がある。
- 専用ケースは施錠された金庫に保管されており、また薬剤部内へはカードキーを使用しての入室となることから外部から侵入された可能性は低いと考える。
4 再発防止策
- 筋弛緩剤の取りそろえ・払い出しを、1名の薬剤師で行っていたことから、今後は取りそろえた後、薬剤師2名で確認することとする。
- 当日の麻薬払い出し室での筋弛緩剤の確認を、看護師2名だけでなく、薬剤師1名とともに行うことする。
- その際、アンプルベッドの数だけでなく、各アンプルベッドに収納されている瓶数まで確認することとする。