がんセンターにおける結核の診断漏れについて
がんセンターにおいて結核の診断漏れが発生しました。
患者さんご家族をはじめ、皆様に多大なるご心配、ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
二度とこのようなことが起こらない体制をつくり、がんセンター職員一同力を合わせ、より良い医療、信頼していただける医療を目指してまいります。
埼玉県立がんセンター病院長 坂本裕彦
1 患者
60歳代 女性 県内在住
2 経緯
- 平成30年4月中旬から同年8月初旬まで、がんセンターで多発性骨髄腫の診療を受けた患者が、結核を発症していたことが10月下旬に他院で判明した。
- がんセンター受診前から発熱や血痰の症状があり、がんセンターで撮影した4月中旬の胸部レントゲンには肺に陰影があったものの、結核の診断には至らなかった。
- 多発性骨髄腫の治療に視野が向かい、結果として、他の病気(結核)の可能性に気付くことができなかったものである。
- 現在、患者は結核の専門病院で治療中である。
3 がんセンターにおける感染患者との接触者
現時点で把握している接触者は、職員63人、患者65人である。
4 今後の対応
- 再発防止策として、画像診断を行った場合、主治医が所見を確認し、それを記録するところまでが必要条件であることを、改めて全医師に徹底する。
- 複数の人間でチェックを行えるよう、主治医以外の者であっても画像の異常に気づいた者は、主治医もしくは放射線科医に連絡する。
- 画像診断結果を主治医が確認していない場合は、電子カルテにアラートが表示されるようシステムの見直しをする。
- 保健所との結核対策会議を踏まえて、保健所の指導のもと接触者の健康調査を実施する。