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埼玉県立がんセンター > 過去のお知らせ > 過去のお知らせ 令和2年度 > 医療現場のニーズから生まれた乳がん患者専用被覆材

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掲載日:2021年10月28日

医療現場のニーズから生まれた乳がん患者専用被覆材

乳がん患者専用被覆材を企業と共同開発「マインパッド ギャザー付きドレッシング」

製品化までの詳細

乳癌は局所進行すると、皮膚潰瘍を形成し、浸出液、出血、臭気、痛みなどの症状を引き起こします。特に浸出液は衣服を汚染し、頻回に更衣が必要となることで、患者さまの負担はますます増していきます。これまでは浸出液を吸収するために、大人用の尿取りパットを使用していましたが、大きさや厚み、ギャザー、使い心地などの点、また尿取りパットで代用するという心理的負担などの点においても、代用品ではなく、乳房のがん性皮膚潰瘍に対応した製品を開発したいと要望いたしました。
そこで埼玉県が推進している先端産業創造プロジェクト「医療イノベーション埼玉ネットワーク」を活用し、この度白十字株式会社と共同し、「マインパット」が製品化に至りました。

【使用例】

病院長:横田治重医師から一言

「医療イノベーション埼玉ネットワーク」を通じて結びついた、埼玉県立がんセンターの医療の現場と参加企業である白十字株式会社の協働によって、乳がん患者さんの生活の質を向上させる製品を送り出せることになったことは大きな喜びです。
また、このようながん患者さんの日常生活上のニーズを拾い上げることが出来たのは、患者さんたちの過ごしていく日々をそこに寄り添う視線で見つめてきた、当院の看護師・医師をはじめとするスタッフがいたからこそであり、誇りに思うとともに二重の喜びを感じます。
今後もそのような眼差しから新たなアイデアを見出して、患者さんと家族にやさしい病院を目指していきたいと思います。

乳腺腫瘍内科井上科長兼部長から一言

「乳がん患者の生活の質を低下させる一つに、がん性皮膚潰瘍があります。近年、当院においては、看護師の努力により処置方法が確立し、指導も洗練されてきました。ただ、患部に当てる被覆剤(パッド)について、代用品で済ませていましたことに不満がありました。そこで埼玉県のプロジェクトとして提案し採用され、県のコーディネーター、白十字株式会社と我々(主に看護師)で、何度も打ち合わせ行いました。時に頓挫するかもしれないと不安になりながらできあがった製品が「マインパッド」です。是非ともご使用頂き、ご意見賜れば今後の製品に反映したいと存じますので、宜しくお願いします。

乳がん看護認定看護師:清水美津江・横枕令子から一言

乳房のがん性皮膚潰瘍でケアを必要としている患者さまは、当センターで延べ年間100人程おります。難治性であるため継続的な管理が必要であり、患者さまの心身のご負担はとても大きなものになります。「マインパッド」はこのような患者さまの心身のご負担を少しでも軽減しようと試行錯誤を繰り返しながら考案し、このたび製品化に至りました。片側ギャザーを特徴として、より良い使用感を実現できたと考えております。今後も簡便・低コストで行えるケア方法をご提案できるよう努めてまいります。

左から 横田病院長、清水認定看護師、横枕認定看護師、乳腺腫瘍内科井上科長兼部長

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