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掲載日:2024年2月13日
夜尿症に対する薬剤療法
夜尿症に対して薬剤を使用する場合にはまず生活指導が十分行えることが前提となります。夜尿症に用いられている薬剤はいずれも対症療法であり、生活指導の効果をでやすくするためのものです。生活指導なしに薬剤のみで一時的な症状の改善はみられても治癒することはなく、かえって薬剤の副作用の出現を助ける場合もあります。風邪薬等の他の薬剤と併用は殆ど問題ありませんが、併用するときには念のため担当医にご相談ください。
使用目的 |
尿量を減少する目的で、多尿型(低比重)、混合型夜尿症に点鼻で用います。鼻閉、鼻炎がある場合には薬物の吸収が悪くなります。 |
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副作用 |
過剰な水分摂取時に投与しますと水中毒(体内に水が過剰な状態)となります。投与前(おおむね投与3時間前)に水分制限を行うことを前提に使用します。夕食以後に過剰な水分を摂取したとき(コップに3杯以上の水分摂取)、点滴を行った日には投与を控えます。 |
使用目的 |
抗利尿ホルモン様作用、副交感神経抑制作用、覚醒作用などが混在しており、薬理作用の詳細は不明ですが、いずれの病型でも比較的軽症例に用います。 |
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副作用 |
悪心、気分不快、食欲低下、全身倦怠感などの症状を訴える頻度が比較的多く見られますが、大多数はそのまま継続可能ですが、時に投与方法の変更が必要となります。 |
使用目的 |
副交感神経の働きを押さえ、膀胱容量を増やす目的で膀胱型、混合型夜尿症、昼間遺尿症に用います。 |
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副作用 |
便秘、腹痛、まぶしがる、ものの見えが悪いなどを訴えることがあり、まれに口渇感、下痢なども見られます。症状が強い時には投与方法の変更が必要となります。 |
使用目的 |
尿道の出口にある括約筋の緊張を高めて、膀胱容量を増加する目的で使用します。 |
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副作用 |
手のしびれ、動悸、胸部不快感などが時にみられます。症状が強い時には投与方法の変更が必要となります。この薬剤は喘息の時にも使用する薬剤ですので、喘息治療を行っている場合には必ず申し出てください。 |
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