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埼玉県立がんセンター > 臨床腫瘍研究所 > 2023年8月19日実習プログラム内容

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掲載日:2023年6月20日

令和5年度 サイエンススクール〜がん細胞の遺伝子解析実習〜

2023年8月19日実習プログラム内容

(埼玉県立がんセンター臨床腫瘍研究所)

対象: 医学・生物学に興味のある高校生 16名

日時: 令和5年8月19日(土)9:00開始ー17:30 終了

場所: 埼玉県立がんセンター臨床腫瘍研究所

. 目的

 生命科学は、病気が生じる背景や仕組みを時にはマクロな視点から、時には分子レベルの視点から解明に挑み、科学的に説明可能な治療法を確立してきました。私たち研究者は治療法開発に向けて、このがんの発生機構の解明を目指し、がん発生に関わる分子群に治療標的を見出す戦略を取っています。

 病気の薬の開発には、病気が生じる仕組みを知ることが不可欠であり、そのための方法を自らの手で開発することも必要となってきます。この過程で研究者は多くのことを学び辛い思いも経験しますが、継続するエネルギーの源は知りたいという欲求と、新しいことに気づいた時の大きな喜びです。若い受講生に伝えたいことは発見の喜びや、結果の解釈の思考過程です。

 本企画は、がんに関する知識・理解を深めるとともに、生命科学に対する興味・関心を高めることを目的とします。みなさんの感性で捉えてきた生命現象を、分子レベルで感じる場を提供し、生命に対する新たな視点を持ってもらえる機会としたいと考えています。そのために、私たちに提供できる中で最適と考えるプログラムを準備しました。培養されているがん細胞を観察し、この細胞からDNAを抽出して遺伝子の配列を解析するという一連の実験を体験します。さらに、これらの基本的な実験が、どのようにがんの診断や治療に応用されていったのか講義を通して伝えたいと思います。

2.プログラムの内容

【概要】プログラムの最初の授業で、実験に必要な予備知識について説明します。また実験を終えたところでレポート作成およびその発表会を行い、自分の手でやってみた実験が、どのようにがんの治療や診断に結びついているのかを理解してもらいます。

【実験の目的と原理】この実験は、がん細胞のEGFR遺伝子に見られる特定の変異を検出します。この変異が、制限酵素Msc Iの認識配列の中にあることを利用します。(1)酵素処理しないDNAは、変異の有無にかかわらずPCRにより増幅されます。(2)酵素処理された正常型EGFR遺伝子(切断される)は増幅されず、変異型(切断されない)のみ増幅されます。(1)と(2)を並行し、変異の有無を判定します。制限酵素処理は時間短縮のため、予めスタッフが行います。

【実験・実習】参加者には4名程度の班に別れてもらい、スタッフ(研究員と大学生)2名程度が指導します。始めに(1)ピペット等の実験道具の扱い方に慣れてもらい、続いて(2)実験材料である肺がん培養細胞を顕微鏡で観察します。その後培養細胞からDNAを抽出する操作を行い、このDNAを用いて(3)PCR反応液を作成し、反応(約1.5時間)させます。(4)PCR反応の結果を可視化するために電気泳動を行い、結果を判定します。さらに実験のレポート作成、データベース解析を行います。これはパソコンを使って遺伝子配列解析を体験してもらうものです。最後に班ごとのレポート発表会を行います。 

3.プログラム当日のスケジュール

9:00-9:20    開校式(あいさつ、オリエンテーション)

9:20-10:00   講義

10:00-10:10  実験室へ移動 

10:10-13:00  実習1)実験器具の使い方 2)培養細胞の観察と

DNA抽出 3)PCR反応

13:00-14:00  昼食・休憩

14:00-15:00  実習 4)PCR 産物の電気泳動

15:00-16:30  レポート作成、データベース解析

16:30-17:10  レポート発表会

17:10-17:30  閉校式 (アンケート記入)

17:30  終了・解散

4. 安全配慮

・実験の安全確保のため、受講生2人に対して職員1人の割合で配置します。

・事前に注意事項を伝え、白衣を着用します(こちらで準備します)。

・受講生は、短期の団体保険に加入します。(保険料は当方で負担します。)

5.参加申し込みについて

 参加を希望する高校生自身が、埼玉県立がんセンターホームページから申し込んでください。名前、学年、高校名を記入してください。さらに、必ず保護者の同意を得た上で、同意の有無、保護者名を記入してください。

申し込みU R Lは以下のとおり

https://www.saitama-pho.jp/saitama-cc/enquete2/r5kenkyujotest.html

質問等もこちらで受け付けます。

 締め切りは令和5年7月10日です。希望者多数の場合は、抽選となります。参加の可否は、7月21日までにメールで連絡しますので、受信できるようにしておいてください。なお、新型コロナウイルスの感染状況により、このプログラムは変更となる場合があります。感染対策は当院の規定により行われます。

お問い合わせ

地方独立行政法人埼玉県立病院機構 埼玉県立がんセンター  

郵便番号362-0806 埼玉県北足立郡伊奈町小室780番地 埼玉県立がんセンター

ファックス:048-722-1129

地方独立行政法人埼玉県立病院機構 埼玉県立がんセンター   臨床腫瘍研究所
郵便番号362-0806 埼玉県北足立郡伊奈町小室818番地
電話:048-722-1111 (内線7504)

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