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掲載日:2024年1月15日
マス・スクリーニング検査では、埼玉県(さいたま市除く)で生まれて間もない赤ちゃんを対象として、先天性の病気を早期に発見し、治療につなげるための検査を行います。
聞きなれない言葉ですが、「先天性代謝異常・内分泌疾患等新生児マス・スクリーニング検査」というのが正式な名称で行政事業です。
これらの病気はどれもまれな病気ですが、発見が遅れて治療がなされないと、心身の発育・発達の遅れなどを起こすことがあります。しかし病気が早期に発見され、適切な治療が行われることで、これらの病気による症状の多くを防ぐことができます。
現在、新生児マス・スクリーニングでは、内分泌疾患、糖質代謝異常、アミノ酸代謝異常、有機酸代謝異常および脂肪酸代謝異常を対象として多くの病気を一度に検査できる検査法(タンデムマス法)を用いることで20種の病気の検査が可能となっています。
でも、生まれたばかりの赤ちゃんから採血するのはかわいそう…ですね。ただ注射器で採血するわけではありません。
生後4から6日に、生まれた産科・助産院で、足の裏に少し傷を付けて、ろ紙に少しだけ血を滲み込ませてもらい、当検査室に郵送されます。見つかる病気の重さを考えたら、ちょっとだけ我慢してもらわないと…ね。
検査は公費負担で実施されます。疾患の疑われる児が見つかった場合は、すぐに精密検査を行い、適切な治療をできるだけ早く始めるのです。
埼玉県内の産科医療機関より郵送される、血液ろ紙検体の仕分作業。
径3mmのディスクを必要数プレートにパンチし、各検査を実施します。
物質の質量を計ることで17対象疾患に関連する検査項目を一度に測定することができます。
甲状腺機能低下症の指標であるTSHホルモンと副腎過形成症の指標である17-aOHPホルモンを全自動オーバーナイトで測定することができます。
自動化のしにくい糖代謝(ガラクトース)甲状腺ホルモン(F-T4)を測定します。
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