埼玉県立 小児医療センター > センターのご紹介 > 診療実績・経営状況ほか > 論文掲載等 > 情報提供:脳室周囲白質軟化症を病因に持つInfantile epileptic spasms syndromeに対するACTH療法の長期予後の検討
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掲載日:2023年6月2日
埼玉県立小児医療センター神経科において、脳室周囲白質軟化症(PVL)を病因に持つInfantile epileptic spasms syndrome(IESS)(旧名称:点頭てんかん[West症候群]を含む)に対するACTH療法の長期予後を検討した研究が、ヨーロッパてんかん学会の学術誌である「Seizure: European Journal of Epilepsy」に受理され、5月16日にオンラインで発行されました。本研究ではACTH療法後1か月以内の脳波所見でてんかん性スパズムの再発または他の発作型の発症が予測されること、PVLが頭頂後頭部のみならず前頭中心部のてんかん原生の高さを持つことが示唆されました。
本研究により、PVLを病因に持つIESSではACTH療法後1か月以内の脳波所見から予後予測ができる可能性が考えられました。本研究に関して、神経科の松浦隆樹医長が結果解析および論文執筆を行い、同科の浜野晋一郎副病院長と菊池健二郎科長が同研究の指導に関わっています。これまでに同センター神経科では長年に渡りIESSに関する研究が行われ、浜野副病院長がIESSと局在病変の関連1)、ACTH療法の有効性2)、長期予後3,4)、脳血流5,6)に関する研究論文を海外に発信し、浜野副病院長と菊池科長の指導のもと松浦医長がIESSに対するVitamin B6大量療法7)、静注免疫グロブリン療法8)、ペランパネル内服療法9)、血清バイオマーカー10)に関する研究論文を海外へ発信しています。
本研究成果のポイント
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