診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位5位まで）

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胸部外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K514-23	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は1肺葉を超える）	109	2.72	9.01	0.00	68.36
K514-21	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（部分切除）	84	3.00	8.55	0.00	68.23
K514-22	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（区域切除）	34	2.68	7.97	0.00	67.15
K5132	胸腔鏡下肺切除術(その他)	22	2.73	8.00	0.00	63.91
K5143	肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)	22	4.95	10.68	4.55	68.27

 

乳腺外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K4762	乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わない））	252	2.05	3.04	0.00	56.61
K4763	乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術（腋窩部郭清を伴わない））	100	2.52	5.98	0.00	60.07
K4765	乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術 ・ 胸筋切除を併施しない）	60	2.77	6.82	0.00	57.30
K4741	乳腺腫瘍摘出術（長径5cm未満）	29	0.14	1.10	0.00	49.83
K4764	乳腺悪性腫瘍手術（乳腺部分切除術（腋窩部郭清を伴う））	28	2.75	6.29	0.00	54.50

解説

最も多かった手術は腋窩部郭清を伴わない乳房部分切除術でした。これは、癌切除とともに上肢合併症を最小とする腋窩治療と整容性の保たれた乳房温存をする局所治療の達成とをみたす術式です。
乳房温存率は、時代の変遷や他施設との比較のみでなく、治療の本質を鑑み適正と考えています。 

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K0301	四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術（肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹）	41	1.10	4.61	0.00	56.51
K0311	四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術（肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹）	30	1.80	12.00	3.33	54.13
K0521	骨腫瘍切除術（肩甲骨、上腕、大腿）	14	1.07	8.43	0.00	26.93
K0051	皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）（長径2cm未満）	13	1.00	2.23	0.00	47.54
K0523	骨腫瘍切除術（鎖骨、膝蓋骨、手、足、指（手、足）その他）	13	1.15	4.85	0.00	45.46

解説

骨軟部腫瘍の手術のうち、多くは脂肪腫や神経発生腫瘍などの良性腫瘍である。
当院は、悪性骨軟部腫瘍に対する手術療法において総合的に対応力が高く、周辺施設から特に、軟部悪性腫瘍の四肢切断術を回避するための手術を依頼されることが多い。よって、良性軟部腫瘍に次いで軟部悪性腫瘍の手術数が多くなっている。次いで比較的発生頻度の少ない良性の骨腫瘍手術が上位に含まれている。

形成外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K476-4	ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術（乳房切除後）	20	1.00	3.00	0.00	44.00
K0171	遊離皮弁術（顕微鏡下血管柄付き）（乳房再建術）	14	1.79	14.71	0.00	48.79
K4763	乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術（腋窩部郭清を伴わない））	13	1.77	8.77	0.00	45.69
K476-2	陥没乳頭形成術、再建乳房乳頭形成術	-	-	-	-	-
K0221	組織拡張器による再建手術（乳房（再建手術））	-	-	-	-	-

解説

一般形成外科では、皮膚軟部腫瘍や外傷などが主要となりますが、がんセンターでは大きく異なります。がんセンターでは悪性腫瘍切除後の再建がほとんどを占めます。そのうち頭頸部再建と乳房再建で全体の9割になります。
乳房再建の内訳は、組織拡張器によるものが3件、インプラントによるものが20件、自家組織移植（遊離下腹部皮弁、広背筋皮弁）によるものが14件、乳頭乳輪再建が4件でした。
その他、頭頸部外科、整形外科、消化器外科などの応援手術を約100件行っています。 

脳神経外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K1692	頭蓋内腫瘍摘出術（その他）	35	6.29	26.37	11.43	66.40
K1742	水頭症手術(シャント手術)	-	-	-	-	-
K6182	中心静脈注射用植込型カテーテル設置（頭頚部その他）	-	-	-	-	-
K150	脳膿瘍排膿術	-	-	-	-	-
K164-2	慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術	-	-	-	-	-

解説

脳神経外科の手術で最も多いものは、頭蓋内腫瘍摘出術（その他：松果体部腫瘍を除くという定義です。）です。術前検査で腫瘍の局在、腫瘍周囲の脳機能・重要血管などの情報を収集し、術中はモニタリングを併用し、機能温存を最重要視した安全かつ最大限の摘出を行っています。

頭頸部外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K4631	甲状腺悪性腫瘍手術（切除）	42	1.43	5.60	0.00	53.83
K6261	リンパ節摘出術（長径3cm未満）	41	0.59	3.49	0.00	68.63
K020	自家遊離複合組織移植術（顕微鏡下血管柄付き）	38	8.32	35.66	0.00	71.16
K4691	頸部郭清術（片）	27	1.52	7.26	0.00	68.96
K0172	遊離皮弁術（顕微鏡下血管柄付き）（その他）	25	5.80	27.44	0.00	62.20

解説

頭頸部外科の主要手術別患者数で最多であったのは、甲状腺癌の手術治療群であった。甲状腺は頻度的に頭頸部悪性腫瘍の中で最多なためである。
第2位は、頸部腫瘤や悪性リンパ腫に対して確定診断目的で、あるいは頭頸部以外の悪性腫瘍の頸部転移が疑われる際に、以後の治療投与薬物を決定するための遺伝子検査を提出する必要性から、頸部リンパ節の生検を依頼され手術を行った患者群である。
第3位や5位の患者群は口腔、咽頭癌をはじめとする進行がんに拡大切除後の欠損部に対して自家遊離組織を移植する手術を行った患者群であった。第3位と5位の違いは皮弁の種類などの相違である。
第4位はいわゆる頸部郭清術であり、頭頸部悪性腫瘍の頸部リンパ節転移に対して頸部制御を目的に行われた。

放射線科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K007-2	経皮的放射線治療用金属マーカー留置術	-	-	-	-	-

 

皮膚科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K0072	皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除）	34	0.50	2.53	0.00	71.74
K6262	リンパ節摘出術（長径3cm以上）	-	-	-	-	-
K6261	リンパ節摘出術（長径3cm未満）	-	-	-	-	-
K6276	リンパ節群郭清術（鼠径部及び股部）	-	-	-	-	-
K0061	皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）（長径3cm未満）	-	-	-	-	-

解説

多くの皮膚がんでは手術が第一選択となります。疾患別に切除範囲を設定し皮膚悪性腫瘍切除術を行います。切除部の再建には全層及び分層植皮術を行ったり、局所皮弁による再建を行ったりします。また、リンパ節転移の有無を調べるセンチネルリンパ節生検や転移を起こした場合のリンパ節郭清術、他科から依頼されるリンパ節摘出術などを行っています。

泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K8036イ	膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用のもの）	102	1.54	4.73	0.98	70.64
K843-4	腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いる）	71	2.14	9.76	0.00	65.49
K773	腎（尿管）悪性腫瘍手術	27	2.19	9.26	0.00	66.89
K8034	膀胱悪性腫瘍手術（全摘（回腸又は結腸導管利用で尿路変更を行う））	10	5.10	32.80	0.00	68.30
K654	内視鏡的消化管止血術	-	-	-	-	-

解説

取り扱う症例数が最も多い表在性の膀胱癌に対する手術が最も多くなっています。経尿道的切除が主体となり、平均在院日数は7日程度となっています。
限局性前立腺癌の手術は、現在ほとんどがロボット支援手術となっており術後の回復も良好で11日程度の在院日数となっています。
腎癌、腎盂癌、尿管癌は、低侵襲の小切開手術を取り入れており、術後の合併症は少なく、在院日数も11日程度と短くなっています。
なお、浸潤性膀胱癌に対する膀胱全摘術は、年間10例程度で推移しており、尿路再建が必要なことから術後のストーマ管理指導などを含めて在院日数は37日程度となっています。

婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K879	子宮悪性腫瘍手術	185	3.22	11.14	0.00	57.20
K867	子宮頸部（腟部）切除術	73	1.00	1.08	0.00	38.04
K877	子宮全摘術	28	2.96	8.50	3.57	53.50
K879-2	腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術（子宮体がん）	18	2.00	6.17	0.00	54.17
K6113	抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）	11	5.27	12.73	0.00	61.55

呼吸器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K6113	抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）	21	0.86	5.19	4.76	66.76
K6182	中心静脈注射用植込型カテーテル設置（頭頸部その他）	11	15.64	28.09	0.00	65.00
K0531	骨悪性腫瘍手術（肩甲骨、上腕、大腿）	-	-	-	-	-
K162	頭皮、頭蓋骨悪性腫瘍手術	-	-	-	-	-
K1692	頭蓋内腫瘍摘出術（その他）	-	-	-	-	-

口腔外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K0172	遊離皮弁術（顕微鏡下血管柄付き）（その他）	11	3.27	27.18	0.00	58.55
K6113	抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）	11	2.27	18.91	0.00	60.64
K020	自家遊離複合組織移植術（顕微鏡下血管柄付き）	-	-	-	-	-
K4691	頸部郭清術（片）	-	-	-	-	-
K4151	舌悪性腫瘍手術（切除）	-	-	-	-	-

解説

歯科口腔外科では、口腔粘膜由来の扁平上皮癌や小唾液腺癌を中心に、手術を進めています。とくに進行した症例では、頸部リンパ節転移を生じることがあります。そのため、原発巣と頸部転移巣を同時に切除し、形成外科との連携による血管柄付き遊離皮弁術の手術例が多くなっています。
また、口腔癌の頸部リンパ節転移に対する頸部郭清術や、口腔癌の好発部位である舌癌に対して施行する舌悪性腫瘍手術（切除）などが続きます。

乳腺腫瘍内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K6113	抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）	-	-	-	-	-
K6182	中心静脈注射用植込型カテーテル設置（頭頸部その他）	-	-	-	-	-
K474-3	乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術	-	-	-	-	-
K616-5	経皮的血管内異物除去術	-	-	-	-	-
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	-	-	-	-	-

 

血液内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K6113	抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合））	32	9.88	19.47	0.00	70.69
K9212ロ	造血幹細胞採取（末梢血幹細胞採取）（自家移植の場合）	16	21.75	2.38	0.00	57.38
K6182	中心静脈注射用植込型カテーテル設置（頭頸部その他）	-	-	-	-	-
K6261	リンパ節摘出術（長径3cm未満）	-	-	-	-	-
K147	穿頭術（トレパナチオン）	-	-	-	-	-

解説

血液内科で行う手術で最も多いのは、造血幹細胞移植とそのための骨髄採取術や末梢血幹細胞採取術ですが、末梢血幹細胞採取術以外はDPCの対象外のため、この統計には表されていません。
また、再発した悪性リンパ腫の患者さんや多発性骨髄腫の患者さんのうち若い方では、自家末梢血幹細胞採取術を行って、自家移植を行っています。
化学療法を行う際に血管確保が困難な患者さんには、安全のため放射線科に依頼して中心静脈植込型カテーテルを挿入していただいて行っています。

消化器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K6113	抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）	174	2.09	10.43	0.57	64.14
K6532	内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層）	113	0.99	4.14	0.00	73.59
K526-22	内視鏡的食道粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術）	86	1.00	4.38	0.00	68.72
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	59	3.27	13.61	3.39	69.51
K635	胸水・腹水濾過濃縮再静注法	28	2.57	8.11	3.57	66.14

解説

消化器内科は、食道・胃・大腸・肝胆膵の悪性腫瘍の治療を行います。各検査後、切除不能と診断された場合は化学療法、内視鏡治療等を行います。
抗癌剤の局所持続注入又は疼痛の制御を目的として抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用埋込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）が174症例と多くなっています。
内視鏡を使用した、内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層）が113症例ありました。その次に多いのは食道の内視鏡的食道粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術）が86症例となります。
肝胆膵では、内視鏡的胆道ステント留置術が59例、腹水濾過濃縮再静注法が28症例となります。

消化器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術	87	4.25	8.69	0.00	69.17
K655-22	腹腔鏡下胃切除術（悪性腫瘍手術）	70	3.03	11.81	1.43	68.29
K529-21	胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術（頸部、胸部、腹部の操作）	49	4.90	32.88	0.00	65.69
K740-22	腹腔鏡下直腸切除・切断術（低位前方切除術）	46	4.07	14.04	0.00	64.26
K7322	人工肛門閉鎖術（腸管切除を伴う）	28	5.75	9.04	0.00	62.21

緩和ケア科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K6182	中心静脈注射用植込型カテーテル設置（頭頸部その他）	-	-	-	-	-
K6113	抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）	-	-	-	-	-
K635	胸水・腹水濾過濃縮再静注法	-	-	-	-	-
K0461	骨折観血的手術（肩甲骨、上腕、大腿）	-	-	-	-	-
K1692	頭蓋内腫瘍摘出術（その他）	-	-	-	-	-

解説

中心静脈注射用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）、抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合）は放射線科と、胸水・腹水濾過濃縮再静注法は婦人科と、骨折観血的手術（肩甲骨、上腕、大腿）は整形外科と、頭蓋内腫瘍摘出術（その他）は脳神経外科と連携を取って施行している。

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